トップメッセージ

利益を伴った健全な成長を実現するため、環境・社会・ガバナンスを重視した経営を進めています。



株式会社タムラ製作所
代表取締役社長 田村直樹

国連グローバル・コンパクト支持表明メッセージ

タムラグループは、国連グローバル・コンパクトの人権、労働、環境および腐敗防止の 4分野に関する10原則を引き続き支持し、推進してまいりますことを、ステークホルダー(利害関係者)の皆様方に宣言いたします。



2017年度の営業利益は2年連続で過去最高益を更新
中期経営計画“Biltrite Tamura GROWING”の2年目となる2017年度は、主要3事業がいずれも売上高を伸ばし、連結営業利益は2年連続で過去最高を更新しました。引き続き好調な決算を維持していることから、中間と期末を合わせた年間配当を前年同様の9円としました。中期経営計画の最終年度となる2018年度には年間配当10円を実現するべく、さらなる成長を目指して各施策に取り組んでいく所存です。

主な増収要因として、電子化学実装事業の車載向けソルダーペースト・ソルダーレジストやリフロー装置の堅調に加え、下期においてスマートフォン向けフレキシブル基板用ソルダーレジスト材料の売上が急増したことなどが挙げられます。



グローバルで“地開地承”体制を加速し事業部を超えたマーケティング能力を強化

昨年、私は2017年度の注力事項として「グローバル経営の最適化に向けた“地開地承(現地開発、現地承認)”体制の加速」と「市場開発統括室を中心にしたマーケティングの強化」を打ち出しました。

グローバル経営の最適化について、アジア展開においては、これまで中国で生産していた一部の製品を、電子化学事業ではタイへ、電子部品事業ではミャンマーとバングラデシュに移管するため、生産能力の増強と責任者の現地登用を進めています。中国では単なる生産から開発拠点へとシフトを進め、研究開発、市場開発を担う人材の育成に力を入れ、“地開地承”体制の構築を進めています。欧州展開においては、ドイツに電子化学事業の新拠点を設置し、開発・生産・販売の一貫体制構築により、欧州各国への拡販を推進してまいります。

また、一昨年発足させた市場開発統括室(現、市場開発本部)では、市場や他社動向について専門家のアドバイスを受けながら試行錯誤を繰り返し、新製品開発のサポートに取り組んでいます。まだ市場にないもの、市場が本当に要求しているものは何かを見極め、新製品開発の成功率向上に挑戦していきます。



世界に存在するさまざまな課題を解決しグローバル企業としての社会的責任を果たす

当社は、電子部品メーカーとしていち早く国連グローバル・コンパクトに署名し、2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)も経営戦略に反映させてまいります。

これまでも、企業の社会的責任とさまざまな社会課題解決に向けたCSR経営を進めてきましたが、海外関係会社におけるCSR意識の浸透が課題となっていました。2017年度は、社員全般にCSR意識の浸透を図るため、教材を英語や中国語に翻訳し、現地語によるコンプライアンス教育に力を入れました。こうした地道な活動の積み重ねが、CSR意識浸透には重要であると考えています。

そして、グローバルで“地開地承”を進めるかぎり、品質も地域完結型でなければなりません。現地社員が日本と変わらぬ品質意識を持てるように底上げを図り、品質管理も海外拠点で自己完結させて「どこで作ってもタムラの品質は常に同じ」というレベルに持っていきたいと考えています。



2017年度は、環境投資の効果が顕在化し、プレミア環境貢献製品の販売も堅調

SDGsの17目標の中で、特に当社が貢献すべき分野として、「目標7:エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」「目標12:つくる責任、つかう責任」「目標13:気候変動に具体的な対策を」の3つに着目しています。

ここ数年は、電気使用量の削減が環境活動における課題となっていましたが、2017年度は、従来の省エネ活動に加え、環境投資に積極的に取り組む方針のもと、空調機器の更新や電気使用量の「見える化」を進めた結果、削減目標を達成することができました。さらに現在建て替えが進んでいる坂戸事業所が「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」の認定を取得するなど、今後はさらに環境投資の効果が表れてくる見込みです。

プレミア環境貢献製品の販売拡大も、エコカー向けの製品が好調で、販売実績は11%と目標を上回っています。さらに新たな分野として期待されるのが「高輝度LED照明(パワーLED)」という製品です。大型灯台やスポットライトといった強力なパワーを必要とする分野は技術的に難しく、これまでLED化が進んでいませんでしたが、当社の技術力を結集して製品化を実現、今年2月に釧路埼灯台での実証実験が始まりました。パワーを必要とする分、LED化による省エネ効果も高く、交換頻度が低くなることで廃棄物削減や安全面のリスク低減にもつながるなど、複数の社会課題を解決し、SDGsの目標達成にも寄与するものと自負しています。



正しく豊かな成長を遂げた企業として輝かしい100周年を迎えるために

ガバナンスでは、役員の多様性と第三者視点のさらなる確保を目的に社外取締役を2名から3名に増員し、そのうちの1名は当社初の女性役員となります。その他、積極的なIR情報開示の側面からスモールミーティングを開催するなどの取り組みを進めています。

当社のCSR経営に対する社外からの評価も向上しています。CSR活動の指標として知られる日経環境経営度調査や東洋経済CSR企業ランキングの順位は、これまで必ずしも自慢できるものではありませんでした。しかし、CSR意識の浸透と各種施策を進めた結果、大きく順位を上げました。

このように、財務・非財務両面において戦略が軌道に乗り、6年後に迫った2024年には、「正しく豊かな成長」を遂げた企業として輝かしい100周年を迎えるための大きな手ごたえを感じています。これからも正しく健全な経営を進め、社会から真に求められるオンリーワン・カンパニーを目指してまいります。






2018年7月

株式会社タムラ製作所
代表取締役社長

田村 直樹

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